タッチアップ塗装と磨き処理

どんなに高度に塗装を磨いても、キズの除去が不可能な状況があります。キズが塗装表面のクリアー層を突き抜けてしまっている場合や、塗装が剥離している状態の場合は、どう足掻いても塗装の磨きでは対応できません。キズが広範囲で大きな面積や周囲まで窪んでいる場合は、諦めて板金修理行きですが、この程度のキズだと上手くタッチアップ塗料を使うとかなり目立たなくなります。

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キズの部分が盛り上がるくらいに塗料を載せています。コツは「塗る」と言うより「載せて」行く感じです。乾燥すると塗料は痩せるので、その分を計算に入れて乾燥後に若干盛り上がる程度タッチアップを施し、数日乾燥させます。(確実に乾燥させないと、その後の研磨が上手くいきませんぞ 笑)

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乾燥後、タッチアップ塗料の盛り上がりとその周辺部の段差が無くなる様に水研ぎペーパーで研磨していきます。(やりすぎると、周辺部との肌目がズレたり、折角のタッチアップ塗料が剥げたりしますので、タッチアップ部分が微かに盛り上がってる程度が良いと思います。)

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ペーパー処理後にコンパウンドを使用し、ポリッシャーや手磨きでペーパー目を消していきます。
メタリック塗料は、磨きを入れるとメタリック粒子が若干白くなるのを見越して、多少色が濃いくらいに調色しておけば更に良い結果になりやすい。

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簡易補修であるタッチアップ塗装と磨きでの修復なので、本格的な再塗装同様とはいきませんが、元のキズの位置を知らない人には、タッチアップ箇所を判別するのが難しいくらいには仕上がりますぞ。